宗教的輸血拒否に関するガイドライン

宗教的に輸血を拒否される患者に対する手術治療について

宗教的輸血拒否に関する合同委員会(日本麻酔科学会・日本外科学会等による)から、2008年に宗教的輸血拒否に関するガイドラインが発表されています。日本医師会の考え方も絶対的無輸血(輸血で救命が見込まれても本人の宗教的信条を優先して絶対に輸血しない方針)はありうる方針としています。しかしながら、法的・医学的な観点から絶対的無輸血の考え方に賛同できない医療機関も多数あるのが現状です。さまざまな考え方がありますが、この為に患者さんが医療の恩恵を受けられないのは大変不幸なことと言えます。

当院では(1)手術治療が必要なことが明らかであり、(2)手術がまずまず安全に施行できる見込みがあり、(3)本人及び1親等のすべての方が、手術内容と絶対的無輸血で手術を行う方針に同意されている場合においては、十分な相談の上で、院長及び主治医・麻酔科医の同意をもって手術を行うことがあります。患者さんが18歳未満の場合は、上記ガイドラインに沿った対応を致します。